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マンスリーレポート

11月:江戸時代の鯨汁から現代の鯨の缶詰まで

2017年11月号マンスリーレポート

江戸時代に年末の風物詩と言えば「鯨」だった!? 今と違って明かりを取るのは油、暖を取るのに炭を用いていた時代、年末大掃除の煤(すす)払いは男性も女性も手拭いをかぶって、全員総出で丸一日精を出すのが風習だったとか。江戸時代に「煤の日」と呼ばれた12月13日は一種のお祭りのようなもので、将軍家から庶民に至るまで賑やかにお祭り騒ぎで大掃除をし、元気をつけるために休憩時にはあんころ餅や蕎麦、晩になると酒や肴が振る舞われ、その時に欠かせなかったのが『鯨汁』でした。

大っぴらに獣肉を食べることが禁止されていたその時代、寒い冬の大仕事である煤払いが終わると、油をたっぷり含む鯨肉が精を付ける貴重な食材として用いられていました。この鯨汁は今もここ石巻はもちろん、北海道や北陸地方では郷土料理として人々に親しまれているようです。

現代の石巻では年末に鯨汁を作るという風習を聞くことはありませんが、お店で鯨を食べる事もできますし、鯨肉が好きな方はご家庭の食卓に並ぶことも良くあるのでないでしょうか。小さい頃から食べているお菓子を「どうしてこれを食べているんだろう」って考えた事が無いように、石巻に生まれて鯨を食べる事に疑問を持ったことはありません。学校の給食に出てくるのはもちろんですし、鯨のベーコンや缶詰は今も人気商品です。石巻で鯨を食する文化が今も続くのは、今も鯨の漁が行われているから。牡鹿半島の一番先に位置する鮎川は日本に5か所ある調査捕鯨基地のひとつで、年間の捕獲数が決められながら鯨の漁が続けられていますよ。

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